2010年02月12日

【取材】合同会社らくがきART 佐藤健郎さん 前編

本日は、合同会社らくがきARTさんに取材に行って参りました。
インタビューにお答えいただいたのは、代表クリエーターの佐藤健郎さん。
石ノ森章太郎に感銘を受け、クリエーターの道に入ったという佐藤さん。
インタビュー当日は、同じく漫画好きのスタッフ井上と話が盛り上がっておりました。

★以下インタビュー★+。。。+★+。。。+★+。。。+★+。。。+★
CCC 本社は東京のようですが、宮崎でも活動をされているんですね。

佐藤 はい。当初、僕一人でNPOとして、2年ほど大分で活動していたのですが、東京・滋賀のメンバーとともに2009年7月に設立しました。活動範囲としては、東京、滋賀、大分、そして、昨年秋に僕が宮崎に引っ越してきたこともあって、宮崎ということになります。ただ、今年メンバーの都合もあって、東京は少しお休みします。ですから、宮崎での活動に力を入れ、地方が都市圏へ向けて発信していく活動をしていきたいと思っています。

CCC 従業員は何名ですか?

佐藤 当初は7名だったのですが、現在は4名です。

CCC 活動のきっかけを教えてください。

佐藤 もともと僕は、会社勤めをしながらアート作品を創っていました。ある日、ある子どもさんのらくがきを目にして、これをアート作品にしてみたいと思ったんです。その作品が、この「のけぞりピエロ」なんです(と作品を指差してくださる)。こういう作品をいくつか創っていたら、それを売ってほしいという人が何人か出てきました。作品を販売したときに、その売上げを僕一人で独占するのではなくて、子どもが書いたらくがきを元にして創ったのだから、子どもに対して何かを返さないといけないと思いました。そこで、売上げの半分を自分に、半分を子どもに、という考えが生まれ、実際にそうしました。
この仕組みを事業化できないかなと考えたとき、高校生の時のことを思い出しました。僕は芸術系の大学に進みたかったけれど、僕の家にはそんな経済力はありませんでした。もし、このらくがきを描くことによって積みたてられた奨学金とかがあったら、その芸術系の大学へ行きたいという夢や、ニューヨークへ行ってみたいという夢に挑戦しようとする資金になりはしないかと思いました。これが、今の「らくがきアート夢・自立支援奨学金」のおおもとです。


CCC 奨学金には返済の義務があるんですか?

佐藤 いえいえ、ありません。お子さんが描いたらくがきの報酬ですから。

CCC なるほど。子どもと大人の共同作業みたいな感じですね。サイトを拝見すると「子どもの夢とセッションしよう」というフレーズがあるのですが、これもそういった意味なのですか?

佐藤 そうです。セッションするということは、上下関係がない、ということです。上下関係なく、子どもが描いた絵を、芸術家が見た瞬間に何かを感じ、それを表現していく。出会った瞬間の、一番最初の感情を大切にして、何かを生み出していくということです。例えば、先ほどの「のけぞりピエロ」も、らくがき原画を見た人は、イルカとか、魚とか、いろんなことを言います。でも、僕は見た瞬間に「ピエロ」に見えたんです。だから、こういうセッションになりました。


(写真:のけぞりピエロとその原画)

CCC 「子どもの夢とセッション」することの前提として、社員皆さんの子どもの頃の夢を会社案内に書かれていますね。これにはどういった意図があるんですか?

佐藤 子どもの夢を大人が一緒にかなえる手伝いをする、という当社の基本的な考え方が反映されています。今の自分は、子どもの頃からの延長線にあります。僕の夢は、「石ノ森章太郎のような詩的な漫画家」でした。小学校5年生の頃になんとなく買った「サイボーグ009」が人生の出発点だからです。読んだ瞬間に人生観が変わりました。

CCC サイボーグ009ですか。それで、「世界平和」ということがサイトに書いてあったのでしょうか?

佐藤 世界平和というと、とても大きなことだと思われがちですが、例えば、戦争の指導者は、おそらく兵士たちに、自分たちが勝利するために邪魔をする人を排除せよ、と命じると思うんです。隣の国の子どもを殺せ、とは命じないと思うんです。つまり、大人が子どもを意識する環境ができたら、隣の国の子どもだろうが、子どもという存在を兵士が目にした時に、葛藤することができるのではないだろうかと思うのです。
僕たちは、政治のシステムをなかなか代えることができません。ただ、僕たちの活動によって、兵士が子どもに引き金を弾く前に、ためらう瞬間を創ることができると思っています。だから、もし政治の道具に使ってもらえるのであれば、それでもいいと思っているんです。エジソンは豆電球を創りました。でも豆電球の存在だけでは、今のような社会にはなっていないと思うんです。車のメーカー、照明器具のメーカー、そういった人たちが豆電球を使って何かをしようと思ったおかげで、今の社会があるのではないかと思います。だから、らくがきARTは、まだ豆電球なんです。それを使って何かしようとしてくれる人がいて、初めて活かされると思っています。世界中の日常生活で使われているものに、らくがきARTを使って、常に子どもを感じられるものを創ったら、社会も変わっていくのではないかと思います。



インタビューの内容は、後編に続く


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